バイナリーオプションで取引戦略を立てる際に、どのような手法があるのか知りたい方も多いのではないでしょうか。
様々な指標を使った取引方法が挙げられますが、その中でもモンテカルロ法というカジノで使われている方法もバイナリーオプションで活用することができます。
モンテカルロ法は最後までやりきれば理論上利益が出るような方法となっており、使う使わないに関係なく知識として入れておくのもおすすめです。
そこで今回はバイナリーオプションのモンテカルロ法についてメリットとデメリット、具体的な使い方、シミュレーションをわかりやすく紹介していきます。
・ バイナリーオプションのかけ方がいまいち決めきれていない
・ モンテカルロ法を使うメリットとデメリットが知りたい
・ シミュレーション結果を確認したい
・ 取引する上での注意点が知りたい
上記のような方はぜひ最後までご覧ください。
・ モンテカルロ法は、バイナリーオプションでのかけ方に使える
・ シンプルであるが、勝率などが使うために重要
・ 全員に合うわけではないので、自分の資金やメンタルと相談して活用を
モンテカルロ法とは
モンテカルロ法とは、ゲームを行う上でのかけ方のことを指します。
主にカジノで使われ、最後までかけ続ければ理論上、利益が出るような戦略となっていますよ。
普段はカジノで見かける方法ですが、実はバイナリーオプションに適用できるのです。
案外FXや株式の戦略以外に、カジノの戦略を適用してみようと考える人は少ないのではないでしょうか?
人によって最適な取引方法は千差万別です。
バイナリーオプションなど1つの金融商品に捉われず、幅広い戦略を視野に入れながら自分に最適な取引方法を探してみてくださいね。
バイナリーオプションでの使い方
モンテカルロ法をバイナリーオプションで使う際には、カジノとは異なる使い方を行います。
カジノでのモンテカルロ法は配当が3倍のものに使われやすいですが、バイナリーオプションでの配当は1.8倍~2.3倍程度です。
そのため、カジノと全く同じ使い方の適用は難しくなってしまいますよね。
そこでバイナリーオプションでは、かけ金を調整してモンテカルロ法を活用していきます。
勝ち負けに応じて課金を上下させながらやっていくので、最初は難しく感じてしまうかもしれません。
しかし、モンテカルロ法のルールは案外シンプルです。
メモ1枚でできる方法なので、後述する具体的な方法をぜひマスターしてみてくださいね。
具体的な方法
バイナリーオプションでモンテカルロ法を使う場合は「勝ったら数字を消す」「負けたら数値を加える」というルールがあります。
主に以下のような使い方を行います。
・ STEP1:数字を3つ用意する(例:1、2、3)
・ STEP2:勝ったら両側の数字を消す(例:2)
・ STEP3:負けたら右端に新しい数値を加える(例:2、3)
・ STEP4:STEP2とSTEP3を繰り返し、最終的な数字がなくなれば終了
かけ金は基本の金額と、数列の両端を足した数値をかけて計算します。
たとえば1,000円を基本とした時、「2、3、4」の時のかけ金は2と4を足した数値に1,000円をかけて6,000円となりますよ。
いかがでしょうか?
紙などに書いておけば、案外すんなり理解することができます。
例えば1,000円を基準価格として、負け2回、勝ち3回のケースは以下のように数字が変化していきます。
回数 | 数列 | かけ金 | 勝敗 | 操作 |
1 | 1、2、3 | 4,000 | 負け | 4を加える |
2 | 1、2、3、4 | 5,000 | 負け | 5を加える |
3 | 1、2、3、4、5 | 6,000 | 勝ち | 1と5を消す |
4 | 2、3、4 | 6,000 | 勝ち | 2と4を消す |
5 | 3 | 3,000 | 勝ち | 終了 |
数列がなくなればストップです。
このケースは3が最終的に残り、勝利したので3を消してストップしました。
基準のかけ金は1,000円など分かりやすい数値を記載しておくと計算しやすくなりますよ。
シミュレーション
ではシミュレーションを行い、どのように利益を出せるのかを確認していきましょう。
配当は2倍として計算しました。
1回目
回数 | 数列 | かけ金 | 勝敗 | 収支 |
1 | 1、2、3 | 4,000 | 負け | -4,000 |
2 | 1、2、3、4 | 5,000 | 負け | -9,000 |
3 | 1、2、3、4、5 | 6,000 | 勝ち | -3,000 |
4 | 2、3、4 | 6,000 | 負け | -9,000 |
5 | 2、3、4、5 | 7,000 | 勝ち | -2,000 |
6 | 3、4 | 7,000 | 勝ち | +5,000 |
負け3回・勝ち3回ですが、最終的にプラスで終われています。
2回目
回数 | 数列 | かけ金 | 勝敗 | 収支 |
1 | 1、2、3 | 4,000 | 負け | -4,000 |
2 | 1、2、3、4 | 5,000 | 勝ち | +1,000 |
3 | 2、3 | 5,000 | 負け | -4,000 |
4 | 2、3、4 | 6,000 | 勝ち | +2,000 |
5 | 3 | 3,000 | 負け | -1,000 |
6 | 3、4 | 7,000 | 負け | -8,000 |
7 | 3、4、5 | 8,000 | 負け | -16,000 |
8 | 3、4、5、6 | 9,000 | 勝ち | -7,000 |
9 | 4、5 | 9,000 | 勝ち | +2,000 |
負け5回・勝ち4回と勝率は低めですが、プラスで終われています。
このように最後までやりきることができれば、どのシミュレーションでも収支はマイナスになっていないことがわかりますよね。
前述した通り、モンテカルロ法は数字がなくなるまで続ければ最終的にプラスとなることを証明できました。
メリット
バイナリーオプションで使う際のメリットを紹介していきます。
主なメリットは以下の2種類です。
・ 使いやすい
・ 理論上、プラスで終われる
それぞれ紹介していきます。
使いやすい
バイナリーオプションでモンテカルロ法を使えば、計算通りにかけていくだけなのでシンプルで使いやすいというメリットがあります。
「わざわざかけ金を毎回調整したくないが、戦略は使いたい」という方にぴったりといえるでしょう。
紙に書いて数値を確認すれば、ミスをしにくいのでおすすめですよ。
「HIGHとLOWのどちらかを選ぶだけ」というシンプルさがバイナリーオプションの強みですが、その強みを十二分に発揮しやすくなるかけ方ともいえます。
理論上、プラスで終われる
モンテカルロ法を使うことにより、理論上最後までやり切ればプラスで終われるというメリットがあります。
投資に絶対はありませんが、プラス収支になるとわかっている状態は安心材料にできるのではないでしょうか。
シミュレーションした通り、負けた回数が多くてもプラスで終われていましたよね。
理論上、プラスで終われるという強みはモンテカルロ法ならではのメリットといえるでしょう。
特に「収支をプラスにできるか不安」という方におすすめです。
デメリット
本当にバイナリーオプションでモンテカルロ法を使うデメリットとしては主に以下の3つが挙げられます。
・ 勝率が悪いと損失が大きくなる
・ 利益額は少なめ
・ エントリーが長期化しやすい
それぞれ紹介していきます。
勝率が悪いと損失が大きくなる
モンテカルロ法のデメリットとして、使用者の勝率に左右されるという点がデメリットといえます。
勝率が悪いといつまでもかけ金が増えていき、結果的に損失が大きくなってしまいます。
負け分を取り返すために勝ちを複数回勝つ必要がありますが、負け続けた後でかけ続けられるメンタルを持ち合わせている方は少ないのではないでしょうか。
先ほどのシミュレーションで3連続負けが発生した時、損失は一時的に1万6,000円となっていました。
この状態で次は7,000円をかけることになるので、精神力が問われる状況であることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
そのため「あまり勝率が安定していない」「勝率50%以下」という方は避けておくのが無難でしょう。
利益額は少なめ
モンテカルロ法は理論上利益を最終的に出せる方法ですが、利益額は少なめとなっています。
最終的に勝ち越せるものの利益を積み上げにくいというデメリットがあるので、利益を伸ばしていきたい方とは相性が悪いです。
回数 | 勝敗 | モンテカルロ法 | マーチンゲール法 |
1 | 負け | -4,000 | -1,000 |
2 | 勝ち | +1,000 | +1,000 |
3 | 負け | -4,000 | 0 |
4 | 勝ち | +2,000 | +2,000 |
5 | 負け | -1,000 | +1,000 |
6 | 負け | -8,000 | -1,000 |
7 | 負け | -16,000 | -5,000 |
8 | 勝ち | -7,000 | +3,000 |
9 | 勝ち | +2,000 | +4,000 |
10 | 勝ち | 終了 | +5,000 |
今回はマーチンゲール法と比較してみましたが、シミュレーションでも利益額は少なめというのは一目瞭然です。
さらに数列の数字がなくなれば強制的に終了です。
利益を大きく積み上げていきたい、積極的に取引をしていきたいという方は避けておくようにしましょう。
エントリーが長期化しやすい
モンテカルロ法は負けが連続するとエントリーする回数が増えて、エントリーが長期化しやすいというデメリットがあります。
さらに勝ちを後半に勝つ回数を増やさなければ、いつまで経っても終われません。
エントリーが長期化することにより時間も取られますし、何より集中力が欠如してしまうリスクもあるのです。
バイナリーオプションでは一瞬一瞬の判断が勝率に大きく関わってくるので、集中力は欠かせません。
そのためモンテカルロ法を使う際には、集中力が切れないようにこまめに休憩を取るなどの対策を立てておきましょう。
バイナリーオプションでモンテカルロ法は勝てる?
理論上は可能です。
しかしモンテカルロ法で勝つためには資金がある程度余裕があること、さらに勝率が安定していることが重要です。
資金をある程度用意できていないと、負け続けたときにモンテカルロ法を続けることができません。
さらに負け続けると直前のかけ金より多い額をかけなければならないので、精神的にもストレス負荷がかかってしまいます。
資金に余裕がないと、モンテカルロ法を続けるメンタルを持ち続けるのは少々難しいのではないでしょうか。
また勝率も不安定だと、いつまでも数列がなくならずにダラダラと取引を続けることになります。
そのためモンテカルロ法で勝てるかどうかに関しては、以下の持っている方であれば可能といえるのです。
・ 連敗してもモンテカルロ法を続けられる資金力
・ かけ金が大きくなっても普段通りの取引を冷静に行える精神力
・ 負けを増やさない勝率の高さ
注意点
モンテカルロ法では資金力、精神力、勝率が必要であることを紹介してきました。
これらを踏まえ、モンテカルロ法を使う注意点を紹介していきます。
全員に向いている方法ではない
モンテカルロ法は勝率が要求されるかけ方です。
そのため初心者含めた勝率が安定しない方や、資金力に不安がある方には適していません。
どうしても使いたいのであれば使っても問題ありません。
しかし理論上は利益が出るはずなのに、途中でモンテカルロ法をやめてしまうと収支はマイナスのまま終わってしまうことも考えられます。
全員がモンテカルロ法を使うのに適しているわけではないため、十分に練習した上で利用するようにしましょう。
あくまでもかけ方
モンテカルロ法はあくまでもかけ方です。
そのため、状況判断は別の方法で行わなければなりません。
ギャンブルであれば運任せでモンテカルロ法を活用する手段がありますが、バイナリーオプションはれっきとした金融商品でありギャンブルとは別の部類の「投機」に属します。
つまりバイナリーオプションでは、上昇が続く状態(トレンド)を判断したり、指標を元に値動きを予測したりする根拠のある取引ができるということです。
たとえば、以下の画像のようにトレンドラインという値動きの方向性を判断できる線を引いた図です。
この図からも下落傾向であることがわかり、「今後LOW中心にエントリーしつつ、金額はモンテカルロ法を使う」という戦略が立てられます。
このように、上下どちらに動いていくのかを予測した上でかけ方としてモンテカルロ法を使うよう心がけておきましょう。
モンテカルロ法を使ったからといって、いきなり勝率が上がるのではありません。
勝率を上げた状態でモンテカルロ法を使えば、最終的に利益を出しやすくなるのです。
まだ勝率が不安定な方は、こちらの記事のテクニカル指標なども有効に活用しながらデモトレードで勝率アップを目指してみてください。
まとめ
今回はバイナリーオプションのモンテカルロ法についてわかりやすく紹介していきました。
モンテカルロ法はシンプルで理論上勝てるメリットがあるものの、勝率が低いと損失は大きくなりやすくエントリーが長期化しやすいデメリットが存在しています。
資金力、精神力、勝率が必要になりますので全員にモンテカルロ法が適しているわけではないため、注意しておきましょう。
ただかけ金を調整できるので、資金管理の練習でデモトレードにて一度活用してみるのも手です。
その際には資金のかけ方にもこだわりつつ、トレンドの分析や戦略を立てた上で活用することをおすすめします。