ロシアの通貨である「ロシアルーブルが急落している」ニュースはいちどは目にしたことがあるのではないでしょうか?
2022年4月現在、ウクライナ情勢などが深刻化しており、バイナリーへの影響もどうなるのか気になる人も多いと思います。
そこで、今回は
・ ロシアルーブルの下落でバイナリーオプションへどのような影響があるの?
・ ウクライナ侵攻など経済が不安定な時は、バイナリー取引はどのようにするべき?
などの疑問を解消するため実践的なバイナリーでの対処法を紹介していきます。
案外「普段の取引では冷静にできているし、何かあっても冷静に対処できるだろう」とルールを決めていない方は案外多いものです。
事前に対処法を前もって決めておくことで、冷静に対処できますので、特に初心者の方こそ事前に決めておくことをおすすめします。
・ ロシアルーブルやウクライナ情勢について
・ バイナリーオプションに与えた影響
・ 有事の際の取引方法
バイナリーオプションで不安的な状況を上手く切り抜けたい方はぜひ最後までご覧ください。
ロシアルーブルについて
では最初にロシアルーブルについて紹介していきます。
特徴①:ロシアで使われる通貨でマイナー
ロシアルーブルはロシアでその名の通りロシアで使われている通貨です。
マイナーな通貨であり、バイナリーをロシアルーブルで取引している方は非常に稀です。
ただFXなどでは「高金利通貨」として人気が高い通貨でした。
特徴②:高金利通貨として人気
高金利通貨とは、その通貨を発行している国の政策金利が高い通貨を指しています。
高金利かそうでないかの判断は、私たちが普段使っている日本円で比較していきます。
「自国の通貨に対してどれぐらい高いのか、どれぐらい安いのか」と判断して、相対評価を行うのです。
人気の理由は、FXでは高金利通貨と低金利通貨がペアになった銘柄を購入すると、スワップポイントを毎日資金をもらうことができます。
通貨の金利差のこと。1日数百円程度であるが、年単位で保有すれば数十万の利益にもなる。
高金利通貨を買い、低金利通貨を売る(RUB/USDを買う)= スワップポイントがもらえる
高金利通貨を売り、低金利通貨を買う(RUB/USDを売る)= スワップポイントを支払う
保有しているだけで数十万の利益を生み出すスワップポイント狙いの取引が増え、日本でもロシアがウクライナ侵攻を行う前までは、ロシアルーブルを取引する方も少なくありませんでした。
ちなみに高金利通貨と言われる通貨は以下のようなものがあります。
ロシアルーブル(RUB)
オーストラリアドル(AUD)
ニュージーランドドル(NZD)
南アフリカランド(ZAY)
メキシコペソ(MXN)
トルコリラ(TRY)
反対に、米ドルなどは低金利通貨に分類されます。
ウクライナ情勢について
2022年4月時点では、ロシアによるウクライナへの侵略が行われています。
軍事的介入によって、各国へ緊張感が高まっている状態などを「ウクライナ情勢」と呼んでいます。
【情勢】変化していく物事の、その時々のようす。今、物事がどのように動いていて、今後どうなっていきそうかという、状況の流れや方向。
コトバンクより引用
つまり、ウクライナ情勢とは、ウクライナを巡った現状やロシアによる軍事的介入の進展具合などを指しています。
ウクライナ情勢の影響①:ルーブルの新規取引停止
ロシアルーブル自体は乱高下を繰り返しており、先行き不透明であり、価格変動のリスクを抑えるため、売買が停止となっています。
日本でもFXなどではロシアルーブルの新規取引を停止している取引所がほとんどです。
ウクライナ情勢の影響②:FXでは追証なども
バイナリーは損失は取引金額に限定されていますが、ロシアの侵攻状況に相場が左右され、FXでは想定以上の損がかさみ、「追証」が発生していました。
追加で支払わなければならない資金のこと。
借金と同じで、返せない場合は家財などを売り払って返済する義務がある。
SNSでも、ウクライナ侵攻による追証が発生していた人も見受けられました。
ロシア問題が我が家に間接的ではなく直接的な影響を与えるとはね。
実はカスペルスキーだけではなく、前日のポーランドズロチの暴落により、FXで追証発生したんよねー。
入金して事なきをえたけど。もー。みんな仲良くしよーよー(´;ω;`) みえちょんからのお願い☆
@miechion_DQX 2022.3.27 14:48
ただし、バイナリーでは追証はなく、取引金額分しか損をしない仕組みになっています。
バイナリーオプションにルーブルが与えた影響
ではロシアによるウクライナ侵攻によって、乱高下を繰り返したロシアルーブルが、バイナリーに与えた影響を紹介していきます。
影響①:市場が乱高下を繰り返す
ロシアによる侵攻が起こったことで、ロシアルーブルは大きく価格変動をすることになりました。
また世界経済もウクライナ情勢の不安定さから、経済見通しなども下方修正され、ルーブル以外にもその他の通貨のチャートへ影響を与えています。
特に2022年2月~3月はウクライナ情勢が原因で、相場が乱高下しやすかった期間といえます。
また、バイナリーで判定時刻を待つタイミングで、重要な経済指標の発表が要因で乱高下することもありますが、ウクライナ侵攻関連ニュースでも同じように大きな価格変動をしていたのです。
・ ロシアが原子力発電所を制圧したニュース
・ 一般市民に被害が及んだニュース
・ アメリカやヨーロッパが、ロシアに対する経済制裁を行うことを決定したニュース
これらのニュースが発表された際には、市場も急な値動きを見せています。
影響②:リスク回避姿勢が目立つように
他にも市場でのリスク回避姿勢が目立つようになりました。
バイナリーでもリスク回避として「ドル円は円買いで下落」「ユーロドルではドル買いで下落」するような動きが出てきていました。
また値動きが動きづらく、バイナリーで上か下か判断する難易度も上がっていたのです。
影響③:ユーロなどが売られる
他にも各種通貨にも影響を与えています。
ロシアによるウクライナ侵攻が起こったことで、ロシアから原油などを多く輸入するドイツを始めとしたEU諸国では景気後退が危ぶまれるようになりました。
その結果「ユーロ売り」が先行し、バイナリーで取引する際にも「ユーロドルなどはLow(売り)」を選択すると利益が出る期間もありました。
バイナリーオプションをウクライナ情勢を踏まえて取引するには
ではウクライナ情勢など緊迫化している状態で、バイナリーオプションではどのような対応しておくのが良いのか、解説していきます。
ウクライナ情勢などが注目されている場合、以下のような取引を心がけてみてはいかがでしょうか?
対応①:ユーロ売り
ユーロ売りは先ほど前述したように、ヨーロッパとロシアの関係が悪化するとユーロが下落するという特徴を応用した方法です。
ロシアは世界有数の産油国であり、ヨーロッパなどはロシアから原油などのエネルギー資源を輸入しています。
ロシアは世界有数の産油国
ヨーロッパはロシア産原油などを多く輸入
↓
ウクライナ侵攻を行ったロシアに対し、ヨーロッパは経済制裁でロシア産原油の輸入制限を設ける(ロシアの国力を下げるため)
↓
ロシアとの関係が悪化し、ロシア産原油が輸入できない
↓
原油が手に入りにくくなり、企業活動などが減速し、ヨーロッパ経済は悪化する可能性
↓
ユーロが売られる
実際にユーロが売られる傾向が高まり、2022年4月には過去最低水準となっています。
これらの特徴を踏まえて、バイナリーでは「ユーロがペアになっている通貨を選び、ユーロ売り(Lowエントリー)を仕掛ける」方法も攻略法になりえます。
もちろんウクライナ情勢が解決に向かっているなど、世界にとってプラスと捉えられる場合は反対にユーロが買われます。
ウクライナ情勢が深刻化しそうな場合に、ユーロ売りをしておくと利益を得られる可能性がある、と覚えておきましょう。
対応②:ドル買い
他には「ドル買い」もウクライナ情勢が注目されている間は有効な手法の1つとなります。
「有事のドル買い」といわれるほど、世界経済の悪化や何か不透明な状況、予想外の事態等が起こった際にはドルへ資金が集まります。
ドルは全世界で最も取引されている通貨ですので、有事の際には、不安定な値動きをする通貨から多くの人が安定を求めてドルへ資金を移動させる傾向が強まります。
資金が入りにくいマイナー通貨の取引は、価格が乱高下しやすい特徴もあるので有事の際には避けておくのが無難でしょう。
対応③:ゴールド買い
ゴールドは安全資産として世界の景気が悪化すると資金が集まりやすい特徴があります。
ウクライナ侵攻などのように、世界に大きな悪影響与える非常事態の際には、通貨よりも金へ資金を優先して移動させる傾向があります。
もちろんバイナリーオプションでもゴールドは取引できるので、ウクライナ情勢時にはゴールドの取引も視野に入れておくのも良いでしょう。
「ドル」や「株式」が上昇 → ゴールドを「Low」エントリー
「ユーロ」が上昇 → ゴールドを「High」エントリー
景気後退懸念が高まる → ゴールドを「High」エントリー
ただし、ハイローオーストラリアで取引できる時間軸は「15分」「1時間」「1日」などで選択肢が少ないため、注意をしておく必要があります。
有事の際のバイナリーオプションのリスク管理方法
ウクライナ情勢等以外にも今後、相場が想定していなかった方向に急騰・急落してしまった場合のリスク管理方法を押さえておきましょう。
方法①:メイン通貨を優先
リスク管理するためにメイン通貨等と呼ばれる「ドル」や「ユーロ」「日本円」を取引するようにする手法もあります。
これらは取引量が非常に多く、価格の乱高下がマイナー通貨より抑えられているという特徴があります。
経済状況の悪化が起こった場合など、マイナー通貨では一気に価格が動いて損失となってしまう可能性もありますが、取引量があることで比較的値動きの幅や影響が最小限に抑えられる可能性もあります。
方法②:ポジション管理を行う
他には思い切って保有ポジションをなくしたり、取引しない選択肢を選ぶのも大切です。
ポジションを減らす方法として、ハイローオーストラリアなどでは途中でポジションを決済できる「転売機能」を使うことができます。
詳しい転売機能の使い方はこちらの記事をご覧ください。
ポジション持っている際に、何か想定外のニュースが出て、市場価格が一気に上下してしまった場合には視野に入れておきましょう。
またどちらに動くかわからない場合には、無理やりエントリーせず傍観することで資金を減らさずに済みます。
ただ、覚えておいていただきたいのが「損失額は一定」ということです。
一気に下落しても損失額は取引金額のみですので、焦らずに判断しておきましょう。
方法③:資金管理を行う
どうしてもエントリーしたい場合は、「取引金額を下げる」「最低取引金額でエントリーする」など損失を減らすような行動をしましょう。
一気に勝利して資金を増やすことも魅力的ですが、資金を減らさないことも同じかそれ以上に重要です。
ハイローオーストラリアの最低金額は1,000円ですので、有事の際には最低金額で取引することを忘れずに。
対策④:焦らずに感情コントロールを
また不測の事態が起こった際には、焦らず感情コントロールをする必要があります。
冷静と思っていても市場がどんどん自分の予想と反対に動いていく画面を見続けるのは、多少なりともストレスがかかるものです。
そんな時は、
「一度画面から目を離す」
「場所を移動する」
など自分が冷静になれるよう、工夫して一旦状況をリセットしてみましょう。
メンタルコントロールのルールなどを作成して、焦らないようにする練習を常日頃行っておきましょう。
対策⑤:出金する
リスク管理を行う際に、最も簡単で有効な方法は「すぐに出金する」ことでしょう。
出金を行うことで自動的に取引ができない状況を作り出し、つい取引したくなる自分の感情を抑制できます。
取引を始めるためには、「わざわざ入金を行って着金を待ち、取引をする」と手間を再度かけなければいけません。
面倒臭がり屋の性格の方には、ぴったりのリスク管理方法といえます。
まとめ
今回はロシアルーブルとバイナリーオプションへの影響、リスク回避の方法について紹介していきました。
ウクライナ情勢時の取引は、「ユーロ売り」「ドル買い」「ゴールドの売買」などを視野に入れて取引してみるのも良いのではないでしょうか。
不測の事態に対応する際には、取引を止める選択肢を視野に入れつつ、冷静に判断していきましょう。
この機会に、自分の資金を守るためにも、リスク回避行動を決めておくのも良いのではないでしょうか?