「雇用統計っていつ発表されるの?」
「雇用統計の予想の立て方は?」
「実際どのくらいチャートが動くの?」
今回は、アメリカ雇用統計はどんな経済指標なのかという点と、実際にどのように予想を立てて、どのような結果になって、どのようにチャートが変動したのかを解説します。
雇用統計はアメリカだけではなく、各国で発表される経済指標なので、参考にして頂きドル以外の通貨でも予想にチャレンジしてもらえたらと思います。
それでは本題に入っていきます。
アメリカ雇用統計とは
アメリカ雇用統計とは、“アメリカ合衆国労働省が毎月第一金曜に発表する、労働者数の増減を数値化した経済指標”になります。
GDP世界一の経済大国アメリカ合衆国の雇用者数には、トレーダーだけではなく世界中が注目しています。
多くのトレーダーが注目しているという事は、それだけ多くの売買が行われるので為替チャートも大きく変動します。
アメリカ雇用統計の影響力
アメリカ雇用要統計は、世界中から注目されていて、発表結果次第で政策金利が決められるほどです。
なぜそこまでアメリカ雇用統計が注目されているのかというと、“個人所得と個人消費がGDPの7割もしめている”事が理由になります。
雇用の増減は個人所得と個人消費に影響してGDPに大きな影響を与えるため、世界中のトレーダーが注目をして、さらには売買を行います。
雇用統計はそれほどに影響力がある経済指標で、過去には数円単位で動く事もしばしばありました。
アメリカ雇用統計 予想の立て方
雇用統計の予想の立て方ですが、“先行発表と言われる経済指標の発表結果の確認”が有益です。
経済指標等の経済動向を予測しながら取引を行う手法は“ファンダメンタルズ分析”になるのですが、本来は長期的に分析を行います。
ですが、バイナリーオプションは長時間のポジション保持が出来ません。
なので初動でチャートに反映されやすい雇用統計の雇用者数に狙いを定めて指標スキャルを行うのは有効です。
さらには、先行発表で雇用者数に的を絞る事で予想が立てやすくなります。
アメリカ雇用統計 先行発表
アメリカ雇用統計の主な先行発表は以下の4つになります。
アメリカ雇用統計は労働省が発表する全体の雇用者数になります。
したがって、製造業の雇用指数などは一部になるのですが情報収集する事で、全体の予測が可能となります。
ISM非製造業雇用指数だけ雇用統計発表後だったので、その他の先行発表で予測を立てていきますが、その前に今回発表されるアメリカ雇用統計5月の市場予想も確認しておきましょう。
アメリカ雇用統計5月 市場予想
アメリカ雇用統計5月の予想は、前回よりも雇用者数が減少してアメリカにとってネガティブな発表になるだろうという内容です。
(引用元:https://fx.minkabu.jp/indicators)
アメリカ雇用統計は雇用者数だけではなく「失業率」と「平均時給」も同時に発表されるので、合わせて確認していきましょう。
失業率が上がるという事は、失業者が増えているという事になるのでアメリカにとってネガティブな内容です。
平均時給も下がっているという市場予想になっています。
次は実際に雇用統計5月の予想を立てていきましょう。
アメリカ雇用統計5月 予想
アメリカ雇用統計5月は、市場予想に反してポジティブな発表内容になってチャートが上昇すると予想します。
上昇予想の最大の理由が、先行発表の数値がポジティブなのに対して、市場予想が低すぎるからになります。
指標スキャルでは、前回発表よりポジティブではなくても、市場予想よりポジティブな発表内容であれば買い傾向になります。
加えて、ADP雇用統計は給与計算代行企業のデータによって算出された数値になっていて、公務員は含まれません。
それに対してアメリカ雇用統計(NFP)は公務員を含む数値が発表されます。
つまり、ADP雇用統計が市場予想以上にポジティブだった点を考えると、雇用統計(NFP)も市場予想以上にポジティブになっている見込みが高いです。
今回発表される内容は、市場予想よりもポジティブでチャートは上昇すると予想をします。
懸念材料としては、平均時給が悪くて戻り売りになってしまうのではないかという点です。
ですが、雇用統計の初動は雇用者数に依存しがちなので予想が的中していた場合、利益獲得可能です。
では実際のチャートの動きをみていきましょう。
アメリカ雇用統計5月 チャートの動き
雇用統計5月の実際のチャートの動きをご覧ください。
ドル円チャートが21時30分ぴったりから急上昇して予想通りの動きとなりました。
予想通りの取引で利益を出す事ができました。
ですが、その後はチャートが下がってしまうという相場になってしまったので、ハイローオーストラリアのTurbo15分以上の取引ルールだった場合、損失になってしまう可能性がありました。
ではなぜチャートが上昇してから下降してしまう相場になってしまったのか発表結果を確認してみましょう。
アメリカ雇用統計5月 発表結果
雇用統計5月の発表結果は、過去発表や市場予想を上回ってポジティブな内容になっていました。
予想外に雇用者数が増加したのと、前回発表が29.4万人に改定されているのもドル買い傾向になる材料となりました。
ですが、発表直後に上昇してその後チャートが下降してしまった原因は“失業率と平均時給がネガティブな内容だったから”になります。
失業率は上昇して、平均時給も下がってしまっています。
この事が要因となって、上昇した後チャートが下がってしまいました。
特に失業率の3.7%という数値は、半世紀ぶりの悪材料となりました。
このように、チャートの動きと発表結果の因果関係がしっかり反映された雇用統計5月でした。
まとめ
今回は雇用統計5月の「予想のやり方」「実際の取引画面」「実際のチャートの動き」といった、雇用統計の解説になります。
本記事の重要ポイントを箇条書きにしてまとめると以下の通りです。
雇用統計などの経済指標を利用した取引手法は“指標スキャルピング(指標スキャル)”と呼ばれ、雇用統計だけではなく、その他の経済指標でも今回同様の予想が可能です。
発表結果とチャートの動きが紐づいているので、初心者でもチャートが変動する要因を確かめやすいメリットがあります。
バイナリーオプションを始めたけど、どの手法で取引したらいいのか分からないという初心者は、本記事を参考に指標スキャルをされてみて下さい。